AIが「昔のWeb」を語ってしまう問題

LLMは学習時点の知識をもとに答えるため、CSSのlight-dark()のような比較的新しい機能について、対応状況を古いまま説明してしまうことがあります。MDNが公開したMCPサーバーは、MDNのドキュメントとブラウザー互換性データをMCP対応クライアントから直接参照できるようにすることで、この問題に対処しようとしています。

対応クライアントの広がり

発表ではVS Code、Zed、Cursor、Claude Code、Codex CLIなどでの利用例が挙げられており、特定のエディタに閉じない設計になっています。開発者が使うツールを問わず同じ一次情報にアクセスできる点は、社内でツールが統一されていない開発チームにとっても導入しやすい要素です。

ドキュメント側からの歩み寄り

これまでAIの精度向上は主にモデル側の努力として語られてきましたが、この事例は逆に、一次情報を提供する側がAIから参照されやすい形式を整えるという動きです。Web開発では互換性の誤認がそのまま不具合になるため、モデルの賢さ競争だけでなく一次情報へ直結させるインフラが整うことにも実務的な意味があります。

実験的機能という留保

公開時点ではexperimentalな位置づけで、privacy notice を読んでから業務に組み込むことが推奨されています。プライバシー面の注意点を含む詳細はMDN Blogの発表記事に書かれています。