発表の骨子

李在明大統領が主催した2026年6月29日のブリーフィングで、SamsungとSK両グループが今後10年で最大2000兆ウォン(約1.3兆ドル)規模の投資計画を明らかにした。半導体・AI・ロボティクスを核とする国家戦略「Three Mega Projects」の一環と位置づけられ、光州周辺の南西部クラスターだけで最大900兆ウォンが投じられる見通しだ。

1.3兆ドルという規模を比較で見る

米国のCHIPS法による半導体投資支援は総額527億ドル規模、日本のRapidusへの政府支援も現時点で累計1兆円規模と、いずれも今回発表された金額とは桁が二つ以上違う。もちろん今回の数字は複数の集計軸(クラスター単体、Samsung単独、グループ全体の10年累計)が混在しており単純比較は難しいが、どの切り口で見ても国家主導の半導体投資としては過去最大級であることは共通している。

市場が示した慎重な反応

発表直後、Samsung Electronicsは4.7%、SK Hynixは3.1%株価が下落した。投資規模そのものへの期待よりも、資金調達の負担や実行リスクを懸念する投資家心理が先に出た形だ。半導体工場は着工から量産まで通常3〜5年を要する長期投資であり、市場は「発表された金額がどこまで計画通り執行されるか」を冷静に見ている。

AIインフラの供給網への影響

SK HynixはAI向け高帯域幅メモリ(HBM)の主要サプライヤーであり、今回の投資拡大はGPUメーカーだけでなくメモリ側の供給能力にも直結する。AIブームのボトルネックが計算資源からメモリ供給へ移りつつあるとの見方もある中、この投資が計画通り進むかどうかは、数年後のAIインフラのコスト構造そのものを左右しかねない。投資の内訳や地域配分はLet’s Data Scienceの記事(https://letsdatascience.com/news/samsung-sk-hynix-reportedly-announce-13-trillion-plans-a0d24023)で報じられている。